戦後の日本の経済成長!その割にはすぐに出生率が下がっていた?

太平洋戦争で、すっかり焼け野原になった日本ですが、その後の復興は見事なものでした。日本人は元々働き者なので、どんなに貧乏のどん底になっても這い上がろうとする力を持っていました。

ですから戦後は一生懸命働き、新しい建物がどんどん増えていきました。日本全国の戦争敗北からの立ち直りは見事なもので、昭和28年以降はテレビが登場し、生活の中で娯楽を楽しむことも出来るようになりました。

昭和30年代になると洗濯機や冷蔵庫、掃除機など主婦には欠かせない家庭電化製品が続々と登場し、ますます生活面でも便利な時代へと発展していきました。

そして新幹線開通、昭和39年には東京オリンピックが開催されて、日本の経済成長は驚くように上がっていきました。昭和40年代に入ると、色んな流行まで出るようになりました。ビートルズ来日、ミニスカートなどなど日本人をワクワクさせるようなことが多くなりました。

そんな中、出生率を調べてみますと…第1次ベビーブームをさかえに出生率はもうこの頃から徐々に下がり気味傾向にあったのです。昭和20年代後半にはもう第1次ベビーブームのような出生率の上がりの巻き返しは見られることなく、どんどん下がっていたことが分かりました。

ですがこの時代は出生率が下がったからと言って、そんなに深刻な問題としてとらえてはいませんでした。その理由は日本の人口が上昇傾向にあったからです。そして昭和41年(1966年)にはついに1億人と突破し、今でもその数を保っています。

それに働き手の若者が多く、景気もそれなりによかったのです。

出生率が下がっていても、高齢者の数は当時はまだまだ子供の数を下回っていました。
それに昭和30年代と言えば、私の父や母が丁度結婚する年齢になってきた時期でもありました。

父や母が成人してもまだまだ兄弟はおのおの多かったので、結婚して子供を設けても、祖父母からしてみたら、孫の人数もそれなりに多かったわけです。

それに一度は下降気味だった出生率も昭和30年代後半から巻き返しの兆候が見られました。ですが第1次ベビーブームのような数には至りませんでした。そうなんです、私の両親世代がどんどん結婚して、子供を設けるようになったからです。

まだこの時代は1つの家に大家族として住む風習はありましたから、田舎へいくほどその世帯数は多かったです。ですが昭和38~39年ごろにかけて、若い世代が集団就職として、田舎の実家を出て、都会へ働きに行くことが多く見られました。

この時代の若者たちは都会に憧れるようになり、田舎を出て行くことが多くなりました。そしてそのまま成人し、結婚して都会にとどまっていく例もどんどん出始めてきました。それだけではありません。

田舎で暮らしてなくても、私の両親の様に、父は次男でしたので、実家を出て独立して母と結婚して暮らすようになったケースも多くなりました。長男の場合は家を継ぐことで、お嫁さんをもらって、そのままとどまることは当たり前でした。

ですから父方、母方の親戚など兄弟が多かったため、全員結婚したので皆子供がいましたから、とても出生率が一時下がったとは思えませんでしたね。

祖父母にしても、孫が多くて幸せに感じてたことは間違いありません。まだこの時は「少子化」なんて言葉すら存在はありませんでした。